2009/10/26

ヨコハマ買い出し紀行 新装版1レビュー


旧版は全巻揃えているけども、この度新装版として出版されたのでレビューしてみたいと思う。
装丁はどこか懐かしさを覚える色調で、タイポグラフィーも一新されている。
コレクティブルアイテムとして揃えることを前提としたと考えるのが妥当。
内容はほぼ旧版と同じだが弱冠描き直しがあるようだ(検証したわけではないけれども)。
旧版は巻が進むにつれアルファさんのご面相は丸くなっていったが、この頃のアルファさんはまだハードさを残している。
ああ、こういう感じだったなと思い起こさせてくれる懐かしい絵柄だ。
ゆるく、夕凪の優しいディストピアの序章として描かれた佳作であることは間違いがない。
昨今の萌えともまた違う媚びを見せない優しさを感じさせる作風なので再度安心した。

改めて考えるとこの「ヨコハマ買い出し紀行」という作品はアルファさんの「ブログ」であるように感じる。
もちろんタカヒロの視点で語られるエピソードや、後にはココネの視点、おじさんの視点などで語られるエピソードはあるが総じてこの作品はアルファさんのライフログだ。
しかし悲しいかなロボットである彼女のログは半永久的に続く。
世界の終末まで続く夕凪の優しい、でも悲哀も感じさせる「ブログ」なのだ。
「物語」という視点でこの作品を鑑賞するのもいいが、「ブログ」として鑑賞するのもまた違った面白さがあっていいのではないだろうか?
この作品に対してコメントという形でこのようにレビューを残すのもいいし、自分の人生に対するトラックバックとして参照するのもいいだろう。
それだけの重みがある作品だと僕は考える。


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